「くりかえしのアート ことばと絵」展

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函館で新しい試みのアート展が開催中!アールブリュット作家さんも出展されているということでお邪魔して参りました。

「くりかえし」のおもしろさに注目したユニークなアート展

「くりかえしのアート ことばと絵」展は、くりかえすことで生まれる作品と表現のおもしろさに注目したユニークなコンセプトのアート展。
参加型の作品もあり、くりかえし訪れるのもまた楽しい展覧会となっています。

「今回は『障がい者のアート』というくくりにしませんでした」と北海道立函館美術館の主任学芸員関口さん。
なんの先入観も前提条件も持たず、ただ「くりかえし」のおもしろさを追求し、所蔵作品を含めた全110作品が共通点をもって展開されています。
モチーフのくりかえし、デッサンのくりかえし、色のくりかえし、筆の動きのくりかえし…様々な「くりかえし」が私たちを魅了します。

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地元で活躍する輪島進一氏の作品はハッチングやスクリブルと呼ばれるくりかえしの技法を用いて表現します。
今回の展覧会では、このスクリブルの技法を使って会期中に制作をします。
ぐるぐるした線のくりかえしが大きな波になっていく過程や、どんな作品に仕上がるのかを想像する楽しみも味わえます。

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なお、この作品は参加型になっており、先生がいらっしゃるときにはぐるぐるを重ねる側になることもできます。
参加された方の一筆一筆でもどんどん様変わりする作品はまるでひとつの成長をみているようです。

佐久間智之さんや侑愛会の作品も

函館といえば、このまめぷろマガジンでもたびたびご紹介している佐久間智之さんの活躍の場。
美術館の特別展という大きな空間で飾られている佐久間さんの「25台の車シリーズ」はまた一層鮮やかでした。

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新作の「人々 憩いの峠」も並べて展示されており、佐久間さんの作風の幅広さやユーモアが好きなお人柄も伺えます。
モチーフそれぞれにストーリーがあり、細部までじっくりみていたい作品です。

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▲ 「自分の作品が展示されているのを見るのも好きです」と佐久間さん。

同じく函館で積極的にアート活動を支援している侑愛会からも作品が数点出展されています。
どれも今回のテーマに相応しく、様々な形での「くりかえし」が表現されていました。

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くりかえしのアート展はまだまだ講評開催中です。函館は夏の観光地としても人気のスポット。函館美術館は五稜郭からほど近く、アクセスも良好です。
期間中、ギャラリートークの開催もありますので、是非お出かけしてみてください。

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【開催概要】
日時 2023年7月15日(土)~9月24日(日) 9:30-17:00
休館日 月曜日(7/17,9/19は除く)、7/18,9/19
場所 北海道立函館美術館(函館市五稜郭町37-6)
観覧料 一般920円(720円)
高大生610円(410円)
小中生300円(200円)
※カッコ内はリピーター割引、どうなんアートリンク及び団体料金

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