色とりどりのイマジネーションに魅了される「北海道 障害者のアート展」
                        芸術の秋も深まってまいりました。
                        芸術にも音楽や絵画、いろいろな種類がありますが、今回は障害者アート展にスポットをあて、「北海道 障害者のアート展 みんなのイマジネーション」の模様をお伝えします。
                    
懐が深いアート展なんです
                        その日の札幌市民ギャラリー2階は、非常事態宣言が解除された最初の休日ということもあり、密を避けつつも芸術に触れたいと願う方で、静かににぎわっておりました。
                        障害者のアート展会場にもお客さんが途絶えることはなく、思い思いのペースでアートを楽しむ方の姿がたくさん。
                        今回のアート展の主催である、社会福祉法人ゆうゆうの学芸員大友恵理さんにお話を伺いました。
                    
 
                    
                            大友 恵理
                            社会福祉法人ゆうゆう 学芸員。アールブリュット推進センターGently事務局。
                            もともと現代アートを専門としていたが、知人の現代芸術家を介して障害者のアートの世界へ誘われる。社会福祉法人の職員として障害者や福祉の世界に日々触れながら、障害者の表現活動について取り組んでいる。
                        
                        美術公募展というと事前に審査をし、入賞作品を展示するというイメージもありますが、今回は審査などは行わず、応募者全員の作品を展示する、というコンセプトでスタート。
                        「誰かに自分の創作物を見てもらいたい」という思いは、障害の有無に関わらず誰にでも沸き起こるもの。そうした“創作の向こう側にあること”を大切にしたいという思いが形になりました。
                        1人1点、サイズは平面であれば画用紙程度の大きさまで、立体でも大きさは合計150㎝以内、とルールを決めて作品を募ったところ、実に179点もの作品が集まりました。
                    
                        作風も実に様々で、ひとつひとつ見ているうちにあっという間に時間が経ってしまいます。
                        作品のもつ熱量に吸い込まれていきそうな空間です。
                    
                        また、一部作品を除き、撮影OK、SNS拡散OK、という懐の深さも、普通のアート展とは違うところ。
                        お言葉に甘えてまめぷろスタッフも何枚か撮影させていただきました。
                    
 
                    



作者ご本人に会えるチャンスもあります
                        さらに幸運なことに、作者ご本人とお会いするチャンスにも恵まれたのです!
                        佐久間智之さんの作品は描かれている人や風景それぞれに物語が見え、テーマになっている繁華街の、雑多でにぎわっている温度が感じられます。
                        佐久間さんは小さい頃から絵を描くのがお好きだったそうで、就職してからも絵を描くことは辞めず、コツコツと創作活動に取り組んでいるそうです。
                        「こんなにたくさんの人物を描いたのも初めてなので時間がかかりました」と佐久間さん。
                        コロナが落ち着いてまたみんなが楽しく外に出られたらいいなという気もちがぎゅっと込められています。
                    
 
                    自分はそんなにたくさんはお酒を飲めないですけどね、とはにかむ佐久間さん
                        さて、この北海道の障害者アート展レポートは次回に続きます。
                        ギャラリートークで感じた「北海道のアールブリュットの未来」について、お伝えします。