新しい風が吹いた!技能五輪北海道予選2024

北海道にもやっと春の陽気が訪れた4月29日、今年度も技能五輪全国大会の北海道予選が始まりました。

2023技能五輪記事


造園職種の予選出場選手は岩見沢農業高校の2年生2名。新しいメンバーです。

競技説明、道具確認、材料選定をしたらいよいよ競技スタート!

当然のことながら材料の竹は自然物で二つと同じものはありません。節の細かさ、一本一本の太さ、曲がり具合、様々な要素を瞬時に考慮し、頭の中で図面と付け合わせて選定します。

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▲整然と並んだ道具に、今年の選手の気合も垣間見えます

ただ正確でありさえすればいいわけではなく、美しく見せることを考えなければいけないのが造園の難しさでもあり、楽しさでもあります。

この技能五輪北海道予選会を主催する北海道職業能力開発協会の末廣さんは、「今回は新たに2名の高校生がエントリーし、フレッシュな予選会となった。若い人のチャレンジがずっと続いてくれることを願っている」と話してくださいました。

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3時間の標準時間が終了し、ゼッケン番号2番長瀬選手が終了。その後もゼッケン番号1番の煙山選手は打ち切り時間いっぱいまで粘り、課題制作をやり遂げました。
競技終了したあとの長瀬選手にお話を伺うと、やはり割り竹の数が変更になったことで想定よりも時間がかかったとのこと。「本番では何があるかわからないと感じた。やはり場数を踏む必要がある」と語りつつ、その目はもう全国大会にむいていることが伝わってきました。

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丁寧な仕事は圧巻

その後の表彰式と講評は例年通り充実した時間となりました。競技委員の鈴木先生(鈴木造園)は「本当に丁寧な仕事を見せてもらった」と選手の健闘を称えました。聞けば、今年の選手も大人の職人に引けを取らないクオリティとのこと。 岩見沢農業高校の山口教諭の指導力、そこについていく高校生たちの技量、どちらも素晴らしいということですね。

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「普段の技能検定は減点方式での評価をしなくてはならないが、この予選では加点評価をしたい」という言葉通り、一つ一つの作業の丁寧さを評価し、どういう動きをすれば仕事の効率がもっと良くなるかを具体的にアドバイス。 選手たちは質問をしながら真剣に聞き入っていました。

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▲表彰式後の選手と指導の山口教諭

ぜひ一度リアルでご覧いただきたい

同じ選手の成長を追える楽しさもあり、新たに台頭してきた若手の技能を応援する悦びもあり、また、未来の技能者が育つ瞬間に立ち会える技能五輪、今後はますます注目されることでしょう。
各競技予選は公開されていないことが多いですが、全国大会は今年も愛知で一般公開されます。詳細はこのまめぷろマガジンでもお知らせします。若き選手の真摯な姿を身に足を運んでみてはいかがでしょうか。技能の向上を目指すものに世代も年齢も関係がないということがきっと実感できるはずです。